出産時の嫁姑問題を解決


目次

分娩室には入室なさらないように
「うちの家族に似ている」の強調はNG
帝王出産だった場合、「楽だったね」と言わないように
「産んでくれてありがとう」という言葉を余り使わないように
入院している部屋に毎日来て、長時間滞在するのは遠慮するように
出産後すぐに、次の赤ちゃんの催促をしないように
出産での入院中、息子宅に泊まり込むことについて
入院中のお見舞いで、持ってきたいただくととっても嬉しいものは…



分娩室には入室なさらないように

出産時、ママは本当に緊張状態。
実の両親や夫にすら、分娩室に入ってきて欲しくないというママもいるくらいです。
お姑さんによっては、「私は出産を経験しているのだもの。何か役に立てることが必ずあるわ」「陣痛時、背中くらいさすってあげたいわ」と思い、分娩室にまで入ってくるかたがおられます。
「誰よりも先に、(特に嫁側の親よりも先に、)赤ちゃんに会いたいわ」と、少し意地悪な思いのある姑さんもおられるかもしれません。

でも!
「分娩室に行ってあげるわね」と言われて、「そんなのいいです!」と答えられる嫁は少ないです。せいぜい、「お義母さんの迷惑になりますし…」と言葉を濁すことが出来る程度なのではないでしょうか。
多かれ少なかれ、嫁はどうしてもお姑さんに対して気を遣います。お姑さんがうちに来られる時には、一生懸命にお部屋を掃除し、トイレを掃除し、服装に気を遣ったりするものです。
下着もつけていないあられもない姿で、陣痛時の死にそうな痛みと戦っている時に、その「気を遣うべき相手が側にいる」というのは、やはり気が気でないものです。
分娩室で身を引きちぎられるような酷い陣痛の痛みに耐えながら、お姑さんに気を遣い、叫ぶこともわめくこともままならない、なんてことにもなりかねません。
「気を遣わないでいいのに。本当の母だと思ってくれたらいいのに」
という言葉は、この場合には通用しません。嫁がそう思っているのならば、前もって嫁から「出産時、ぜひ介助をお願いしたいのですが」と申し出ていることと思います。
嫁から「ぜひ」と言われない限り、分娩室に入り込むのは絶対NG。どうかご遠慮くださいね。分娩介助は、病院スタッフ、医師に任せて下さいませ。


「うちの家族に似ている」の強調はNG

ママは、無事に赤ちゃんを出産。そして、初めて孫と対面すると、あまりのうれしさに、お姑さんから、
「あぁ! うちのお姉さんとこの赤ちゃんに似てるわぁ! 目はうちの夫にそっくり。口はうちの息子の小さい頃にうりふたつ。鼻は…」
と、立て続けに言われてしまう。そんなことをちらほら聞きます。嫁としては、少し悲しいです。なにせ、嫁と夫の赤ちゃんであり、半分は嫁側の親族に似ているはずですから。
もしも、100%お姑さんの親族にそっくりだったとしても、心の中で「あら~。もう、全部私にそっくり~!」と思っていただけるとうれしいです。
反対に、「誰に似たんだか」「全然うちの息子に似ていないわ」という言葉。もしもそれが事実だとしても、やはりつらいです。

そうそう。
産まれたての赤ちゃんはお猿さんそっくりで、あまり可愛いとはいえない子も多いです。
でも、もちろん、「可愛くない」の発言は御法度です。冗談での一言でも御法度ですよ。
また、初めて赤ちゃんを抱っこする時、できれば、嫁より先に抱っこすることを控えていただけないでしょうか?
どうか、命がけで我が子を産んだ嫁に、一番先に抱っこさせてやってください。
病院によっては、出産後、産婦は別室で休み、新生児のみが病院の廊下に出てくるといったこともあるかと思います。が、やはり大事な赤ちゃんを一番先に抱っこしたいのは、出産したママということをご理解いただけるとうれしいです。


帝王切開分娩だった場合、「楽だったね」と言わないように

赤ちゃんを出産するということは、ママの命がけの仕事。
普通分娩ではなく、帝王切開だった場合も、体に深い傷が残ります。この傷は、ほぼ永遠に残ります。梅雨時になると、数年はその跡が痒くなるということもあります。
普通分娩で出産したママは、数時間後には歩けることが多いですが、帝王切開手術をした場合、そんなことは無理! 立ち上がることさえ、腹筋が痛くてままなりません。ご飯だって、はじめは重湯しか食べられません。
一方、普通分娩のママは、しばらくたつとバクバクご飯が食べられるかたすらいるのです。
決して、帝王切開での出産は楽ではないのです。それにママ自身、「普通分娩で産めればよかったかなぁ」と、心の中でしょんぼりしているかたも少なくありません。
なので、
「楽だったねぇ」
「私は普通に産んでしんどかったわ」
の言葉を聞くのはつらいです。ましてや、
「普通に分娩しなかったから、ママの資格が…」
などと言われてしまうと、本当にママは悲しくなります。
普通分娩と同じく、「出産おつかれさま!」の言葉をいただけるとうれしいです。


「産んでくれてありがとう」という言葉をあまり使わないように

「嫁が、うちの息子との赤ちゃんを産んでくれた。ありがたい」

お気持ちはわかります。
本当によくわかります。

「ようやく孫を持つ身になれた。老後の楽しみを一つ与えてもらった」
そんな、とてもうれしい気持ち。温かな気持ち。
「息子(と嫁)が子を持つために、あなただけ出産の痛みを味わい申し訳ない」
そんな気持ちから、「ありがとうね」という発言が出るかもしれませんね。
ついつい、嫁に「ありがとうね。産んでくれて」と言いたい。でも、嫁にとっては、
「わかる。わかるけれど、あなたのために赤ちゃんを産んだのではないのです」
という思いの強いママが、少なからずいるのです。
出 産は本当に命がけです。身をよじる苦しみと痛みを伴います。陣痛のピークの痛みは、もう生きるか死ぬかといった心持ち。その「命がけの分娩作業」を、「お 姑さんのためにした」というふうにとらえられるような言葉に対して、どうしてもモヤモヤしてしまうママが少なくないのです。
「男の子(女の子)を産んでくれてうれしい」
「跡継ぎが出来た。でかした」
などという言葉も、同じ意味で控えていただけるとうれしいです。
また、「優しい子、元気な子に育ててくれて有り難うね」
これもモヤモヤした気持ちになるママも多いです。
上手な例えを出すのが難しいのですが…。
例えば、嫁の父親から、
「○○さん(お姑さん)、息子さんを仕事の出来る男性に育ててくれてありがとう」
ありがとう、と感謝する文章ですが、ちょっとモヤモヤしませんか?
「ありがとう」
その言葉自体に悪い意味は全くないせいで、「なぜありがとうと言って疎ましがられるの?」と憤慨されるお姑さんもいらっしゃるかもしれません。
でも、その言葉のウラに見え隠れする「素敵な言葉を隠れ蓑にしているが、実は自分を中心に考えている気持ち」が相手に伝わると、やはり「あれ?」と思われてしまうんだと思うのです。
その「ありがとう」という気持ちは、ぐっと心の中に抑えていただけるとうれしいです。



入院している部屋に毎日来て、長時間滞在するのは遠慮するように

お姑さんお舅さんが、産まれたての孫の顔を見たい気持ちは、本当によくわかるのです。
ですが、入院中、あまりにも長時間に渡り病室に滞在されるのは、どうかご遠慮いただけないでしょうか。
ママは、命がけで出産に挑み、体には大きな大きな傷があります。ベッドから体を起こすのでさえ激痛が走り、廊下をそろ~りそろ~りしか歩けない。立つのも、座るのも、そぉ~っと。そんな感じの大変なママも多いのです。

また、産院では三時間ごとに授乳したり、沐浴の指導や、授乳指導、赤ちゃんのお世話の指導など、スケジュールがぎっしり。
どれだけ過密なスケジュールをこなさなくてはいけないかというと、「一時間の授乳指導を受けたあと、少しベッドに横たわり、ほんの三十分ほどたてば次の授乳を行うために授乳室へ行かなくてはいかない」という感じなんです。
これを、体力を消耗しきった傷だらけのママはこなさなくてはいけないのです。
しかも、夜も、三時間ごとの授乳タイムがある産院も多い。また、慣れない病室でぐっすりと眠ることもままなりません。
これでは、ママはきちんと眠れませんし、なかなか体を休められませんよね。
昼間、ようやく眠れると思った瞬間に、義父母(もちろん実父母も)の面会があると、正直、「五分でいいから、眠らせて欲しい」と思ってしまうことも。

また、分娩のその数時間後に、一時間も二時間も同室に滞在されるとつらいです。
ですが、「申し訳ありませんがしんどいので帰ってください」とは言えない嫁がほとんどなのではないでしょうか?
孫のことを気にかけてくださり、顔を見たいと思ってくださる気持ちは本当に分かります。
でも、体力的にも精神的にも、やはりつらい場合が多いのです。
この点は、嫁側の意見もあるとは思いますが、やはり入院中一、二回、そして滞在時間は二、三十分程度が妥当かと思います。


出産後すぐに、次の赤ちゃんの催促をしないように

男の赤ちゃんが無事に産まれた。その赤ちゃんを目の前にして、「あら、次は女の子を頑張らなくちゃね」などと、次の子の催促をされるのはいやだなと思うママもたくさんいます。

確 かにお姑さんの世代では、兄弟はたくさんいるというのが主流でした。しかし、昨今では、子育てをするのに本当にお金がかかるのです。教育費など、昔では考 えられないほどアップしています。また、現代では、老後に子どもと同居するということもなかなか難しく、老後資金が本当にたくさん要ります。とてもじゃな いけれど一人育てるのでやっとだわという感じの夫婦も多いのです。

出産はママにとって、人生で体験する初めての「命がけ作業」です。それをようやくこなしたのです。つい数時間前まで、地獄の陣痛の痛みと戦ってきたのに、すsぐさま「次の赤ちゃんを」と言われても、なかなか考えられません。
まずは、目の前の産まれたてのかわいい赤ちゃんのことだけを、第一に考えていただけるとうれしいです。


出産での入院中、息子宅に泊まり込むことについて

嫁が出産で入院中、「食事を作ってくれる嫁がいないんじゃかわいそうだわ。息子のところへ世話をしにいきたいわ」と思うお姑さんも多いかと思います。でも、実は多くの嫁が、「私がいない間に勝手に部屋に入り、私の布団で眠ったりされるのは、いやだわ」と思っています。

特に、新婚ほやほやのママや、お姑さん宅から遠く離れて住んでいるためにお姑さんと接する期間がまだまだ短いママだと、「他人に、私の城を触られるのはいやだ」と考えてしまうことが多いのではないでしょうか?
極力、息子の世話をしに家に泊まり込むのは避けた方が良いと思います。

「あなたが入院してる間、泊まりに行くからね~」と一方的に決めるのは、遠慮してくださいね。「いやです」と言える嫁は、本当に少ないと思います。いやだと思いながらも「断ったら気を悪くされるだろうな」と気を遣い、「あ…、いいですよ」と言ってしまうもの。
そして、後から「あのときお義母さんが家に来て、キッチンをめちゃくちゃにしていった。ただでさえ産後の忙しいときに!」などとぼやかれては、たまりませんものね。

息子の生活が心配なのはわかります。ですが、今時、コンビニエンスストアや、簡単に安く外食できるお店はたくさんあります。一週間コンビニのお弁当だけを食べていたって、死にやしませんよね。

また、もしも「どうぞ、私が入院している間、泊まりに来てください」と、嫁のほうからお願いがあった場合、勝手に家具を買って置いたり、ソファやテーブルの配置を変更したり、食器棚の中の配置をあからさまに変えてしまったりすることは、どうか控えてくださいね。
夫婦のライフスタイルの価値観を否定することにもなります。
嫁のクローゼットやタンスを覗くなんていうのも、もちろんNG。何はともあれ、息子夫婦の家。それは「嫁の大事な大事な城」でもあるわけですから。


入院中のお見舞いで持ってきたいただくととっても嬉しいものは…

いろいろと、「こんな行動、言動を遠慮していただけると、とっても嬉しい」と書きました。
もちろん、そういう”非常識”な行動をする姑舅さんは、世の中には少ないとおもいますが…。

おまけとして、嫁の入院中に、何かお見舞いの品を持っていきたいと思った時に役に立つかなと思うものをあげてみました。
姑さんの世代と、嫁世代では、「入院中に欲しいもの」がちょっと違っていたりするかと思います。
よろしければ参考にしてくださいませ。

雑誌(病室でほっと一息したときに読みたいです)
育児雑誌「ひよこクラブ」「おはよう赤ちゃん」「赤すぐ」「baby-mo」など。
ファッション雑誌、食べ物雑誌など。
産後は目をあまり使ってはいけないと言われています。
なので、難しい小説などの読みものでなく、ぱらぱらっと簡単に読めるものが良いですね。
お菓子日持ちするものが良いです。冷蔵庫がない場合を考えて、冷蔵菓子はやめておいたほうが良いかもしれません。
あまり大量でなく、できれば上質のものを少数がうれしいです。
大部屋で入院している場合、その部屋のかたがたに配れるような個数を持って行くのが無難だと思います。
また、甘いものや脂っこいものを産院のほうで控えるように指導していることもあります。
これは、油や過剰な糖分などで乳腺が詰まってしまわないようにという配慮からです。
なので、生クリームたっぷりのケーキなどはちょっと問題があるかもしれませんね。
母乳育児中には乳腺炎という症状を起こすことがあります。これも知識に入れておかれると良いかと思います。
乳腺炎について書いたサイトがありますので、よろしければご一読くださいませ。
乳腺炎についてのサイト
※母乳のつまり、しこりについての体験談や対処法、また、母乳育児のこつなどをのせています。

ハーブティー
出産で疲れた体を癒すため、ティーバッグ式のハーブティなどは、喜ばれるかと思います。
リプトンのリラックスナイトなどがおすすめだと思います。
また、ママ用のたんぽぽコーヒーなどもあります。これはノンカフェイン。ほっとしたい出産後のママにちょうどよいのではないでしょうか。
上記で説明した乳腺炎のためのハーブティーもあります。

ペットボトルの水やお茶
授乳が始まると、すごく喉が渇く場合が多いです。
「本やお菓子など色々と買ったのだけれど、これだけのお土産ではちょっと寂しいかしらね」と思ってくださるのであれば、お茶やお水のペットボトルを差し入れると喜ばれるのではないでしょうか。
お茶はカテキンの効果もあり、風邪をひきにくくなりますしね。


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